後ろに何もついてないiPadと、Airの違いってなに……?
Airってついてるし、軽さをが売りなんじゃないの……?
後ろに何も付いていないiPad、通称iPad無印とiPad Air。
この2機種の違いは、初めてiPadをお探しの方にとっての最初のハードルになりがちです。
Airがオススメとかよく見るけど、値段が倍近いし迷ってる…なんて方も多いかもしれません。
本稿では難解な用語に補足を入れつつ、最新機種同士での比較情報と共に解説しました。
最終的には、ご自身の用途に適したiPadを選べる様に構成しておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
- 最新iPad(無印)とAir(M3)を比較 & 吟味したい
- 専門用語は勘弁して欲しい
- 結局どっち選ぶべきかビシっと教えて欲しい
最新!iPad(A16)とiPad Air(M3)の比較

現行iPad(無印)の前機種は「第10世代」という名称でしたが、最新型からチップ名の「A16」という名称に変わりました。
本来、第11世代目にあたる機種がA16です。少し紛らわしいですが、以下A16として統一していきます
1. 基本性能は倍近い差になることも
| 機種 | ![]() iPad(A16) | ![]() iPad Air(M3) |
| 価格 | ¥58,800- | ¥98,800- |
| チップ | A16 | M3 |
| 容量 | 128GB〜512GB | 128GB〜1TB |
| カメラ | 12MP広角 / センター | 12MP広角 / センター |
基本性能というのは、当然様々な要因が絡み合う訳ですが、分かりやすい指標としてはチップの差です。
……A16とか、M3とか言われてもなぁ
その違いを分かりやすく数値化したものが、「ベンチマーク」とよばれるものです。
動画編集やゲームなど負荷の高い作業では、A16とM3で約2倍ほどの処理性能差が出るテスト結果もあります。
公式でアナウンスしている訳ではないので、あくまで概算として参考にしてください
2. 画面のキレイさは並べると違いが分かる
| 機種 | iPad(A16) | iPad Air(M3) |
| 画面 | Liquid Retina | Liquid Retina |
| 色域 | sRGBカラー | P3広色域 |
| 処理 | 耐指紋 | 耐指紋、フルラミネーション・反射防止 |
恐らく、普段画質を気にされない方も、実機で2機種を比べてみるとすぐに違いに気がつくはずです。
ディスプレイ自体は同じLiquid Retinaを採用していますが、主に「色域」の違いで鮮やかさに差が出ます。
補足①:色域(表現できる色の範囲)
人間の目が識別できる色を「100%」とした時、sRGBは約35%、P3は50%弱を表現できるといわれています。
コンテンツ側も対応している必要はありますが、P3の方が色表現が豊かなので視認性を落としません。
店頭のデモ機で、サンプル写真なんか見てみるとハッキリ違いが分かるはずです!
補足②:フルラミネーションディスプレイ
フルラミネーションディスプレイは、文字が映る部分と保護ガラスの隙間をなくした構造のことです。
直接的に画質に関わるというよりは、使い心地に大きく関わってきます。


画像の様にガラスの厚みが減って光の反射が減ることで、書き込み精度や視認性が向上します。
講義や勉強などでノートを取る用途をお考えの方は、フルラミネーションディスプレイがあるAirの方がストレスフリーです。
3. 寸法的にはAirの方が薄く軽い
| 機種 | iPad(A16) | iPad Air(M3) |
| 高さ | 248.6mm | 247.6mm |
| 幅 | 179.5mm | 178.5mm |
| 厚さ | 7mm | 6.1mm |
| 重量(Wi-Fiモデル) | 477g | 460g |
| カラーリング | ブルー、ピンク、イエロー、シルバー | スペースグレイ、ブルー、パープル、スターライト |
分かりやすい部分でいうと、Airの方が0.9mm薄く、17g軽量なのが見て取れるでしょうか。
また、画面サイズは同じ11インチですが、高さと幅がAirの方が若干小さいですよね。
これは、Airの方がフレームの幅が細いことを意味しており、見た目にもスマートに映ります。
カラーリングはA16の方が原色に近いポップな印象、Airは落ち着いたワンランク上の印象です
4. 周辺機器やサービスにも性能差が
| 機種 | iPad(A16) | iPad Air(M3) |
| Apple pencil | 第一世代, USB-C | Pro, USB-C |
| 純正キーボード | Folio | IPad Air専用 |
| Apple Intelligence | 非対応 | 対応 |
| セキュリティ | Touch ID(指紋認証) | Touch ID(指紋認証) |
| 充電コネクタ | USB-C | USB-C |
| Wi-Fi | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6E |
ApplePencilは、Proと第1世代(USB-C)では性能に大きな差が出ます。
また、純正キーボードもAir専用magic keyboardの方がノートパソコンライクに使える強みがあります。

Wi-Fi6と6E|”E”付いただけなのに……?
通常の周波数帯に6Ghzが追加されたのが6e…といってもピンとこない方の方が多いでしょう。
iPad Air側だけ対応していても宝の持ち腐れで、ルーターも6E対応のものを揃える必要があります。
単純に道路が一本増えれば、家族でWi-Fiを使っていても混雑しなさそうですよね
用途別|iPad(A16)とiPad Air(M3)の絞り方

ここまでご説明した通り、性能的にはiPad Airに軍配が上がります。
とはいえ、4万円程差がつくので、当たり前と言えば当たり前、価格を取るか性能を取るかの話です。
本章では迷っている方向けに、「点数」に応じてサクッとiPadを選べる様に記事を構成してみました。
- 0ポイント:A16で十分です、浮いたお金を周辺機器などに充てましょう
- 1ポイント:予算と相談して、妥協できるならiPad(A16)を選びましょう
- 2ポイント:Airを選んだ方が、後々後悔しない可能性が高いでしょう
- 3ポイント:問答無用でAirをオススメします
Case.1|勉強や講義で使うとき
勉強で使う場合は、直接iPadへ書き込むシーンが多いか否かで判別しましょう。
書き込みシーンが多い方のみ、+1ポイントして次の項目に進んでください。
+0ポイント:動画や読書など”眺める”勉強がメイン、勉強では使わない
講義動画とかは見るけど、書き込みは紙の問題集中心かな……
講義動画で、講師の肌質にこだわっても仕方ないですよね。
また、Airに比べて精度は落ちますが、書き込み自体は行えます。
書き込みがメインではない方や、勉強は講義動画などを主軸にする方は、A16を選ぶといいでしょう。
+1ポイント:講義やノート取り、問題集など”書き込み”メインに使う
勉強も講義も、iPad1台で乗り切っていくつもりだぜ!
書き込みメインで使う予定の方は、フルラミネーションディスプレイが搭載されたAirがオススメです。
反射防止に関しては、フィルムで後からカバーできますが、フルラミネーションはどうにもなりません。
対応しているApple Pencilの性能も大きく違うので、書き込み時の利便性も雲泥の差になります
Case.2|サブスク動画視聴で使うとき
Youtubeを観るとき…NETFLIXを観るとき…あるいはテレビを観るとき…普段”画質”は意識していますか?
「これからこだわる!」よりも、普段こだわっているかを軸に考えた方が後悔を減らせるかもしれません。
+0ポイント:見れればOK
別にスマホでも良いんだけど、画面小さいんだよね〜
映像なんて見れればOK、細かい違いなんてよく分からない。
そんな方は、画質にこだわってAirに差額4万円を払うのは、コスパ的には微妙です。
画質に強いこだわりがない方は、iPad(A16)でも十分といえるでしょう。
+1ポイント:少しでもクオリティ高く視聴したい
推しのアイドルのライブとか、少しでも高品質で観たい
先述した通り、Airの方が映像は背景の色味だけでなく、肌質なども綺麗に見えます。
更なるクオリティを求めるとiPad Proが上に控えていますが、値段が16万後半まで跳ね上がります。
Airなら、価格と映像の関係において、良いバランスの買い物になるでしょう。
Case.3|ゲームをプレイするとき
プレイするゲームの映像クオリティによっても、選ぶ機種が変わってきます。
iPadでゲームをやる予定がない場合は、+0ポイントして先に進みましょう。
+0ポイント:ソシャゲ中心、あるいはゲームなんかやらない
タブレットでゲームはしないかな…あ、ちょっとしたソシャゲはやるかも…
ゲームはスマホでちょっとやるくらい…あるいは、やらない。
こんな用途の方は、Airはオーバースペックです。
A16でもゲームは十分動かせる域にありますので、ガンガン動かさない限りは全く問題ありません。
+1ポイント:美麗3Dゲームもやりたい
原神?鳴潮?P5X?もちろんやってるけど
こうした「美麗3D系」のゲームをクオリティ高くプレイしたい場合は、Airの方が有利です。
主に、チップ性能が高い事で「再現の幅」が広がる事にも起因しています。
集計:アナタ専用のおすすめのiPadはどれ?
おつかれさまでした、3つのポイントを集計してみてください。
合計ポイントが1ポイント以下の方は、iPad Airだとオーバースペックな可能性が高いかもしれません。
逆に2〜3ポイントだった方は、後々iPad(A16)に不満が出てくる可能性が高い方です。
決して値段が高ければいい訳ではありません、用途に合わせて無駄金を投じない様にしましょう
こだわるならiPad Proシリーズも検討を
最後はAirとProの現行最新機種同士での比較ですが、主要ポイントだけでもこれくらいの違いがあります。
……と、言われてもピンとこないかもしれません。
基本的には音と映像に関して、凄まじいこだわりを見せています。
これに付随して、カメラや撮影に関するポイントなど様々な面で「クリエイター」向けの用途です。
本稿は初心者向けを銘打っているため、「プロ用途」に関しては触れませんでしたが、職業柄使用される方などはプロも視野に入れてみてください。




